環境汚染物質を高温下で検出可能なモレキュラーシ-ブセンサーの開発
【研究分野】化学工学一般
【研究キーワード】
ゼオライト / 水晶 / センサー / 分子ふるい / 薄膜 / NOx / SO_2 / イオン交換 / 水熱合成 / モレキュラーシ-ヴ
【研究成果の概要】
本研究の目的は水晶基板表面にモレキュラーシ-ヴ機能を有するゼオライト薄膜を直接製膜することにより、高温下でも高度な選択性が期待できる新しいNOx、SO2センサーを開発することである。このような高機能材料を創製することができれば、発電ボイラー、燃焼炉自動車エンジンの排ガスの情報を燃焼系に即座にフィードバックすることができるので、省エネルギー、環境への負荷の低減の両面で画期的な貢献が期待される。本研究は、21世紀の人類の存続の根幹に関わる「地球環境問題」の解決の重要な一端を担うものであると考える。
まずZSM-5を水晶基板表面に薄膜化した。水熱合成条件中に水晶基板を導入することにより、基板上での薄膜化を検討を行った。合成時間,合成容液中のSiやH2O濃度やテンプレート剤の種類など、合成条件を種々検討し、本研究で購入したX線解析装置、走査電子顕微鏡で評価を行った。この結果、配向膜を合成可能な条件、結晶サイズを制御可能な条件を見出した。水晶基板上にAu-Cr電極を作製した後に、製膜を行い、センサーを構築した。なおセンサーとしての評価に際し、コンピューター制御のセンサーシステムを構築した。製膜後、有機物を焼成除去してから、銅でイオン交換を行い、センシングテストに用いたところ、100゚CでNOの検出に成功した。
さらにY型ゼオライトの合成条件を探索し、単相の薄膜可能な条件を確定した。この系では150゚CでSO2の検出が可能であった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
原野 安土 | 群馬大学 | 工学部 | 講師 | (Kakenデータベース) |
山下 敏 | 東京ガス | フロンティアテクノロジー研究所 | 主任研究員 |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】1995 - 1996
【配分額】3,400千円 (直接経費: 3,400千円)