データベース検索、Web検索・・、
検索システムの開発に貢献してこられたすべての先人に深く敬意をはらいます。
しかし、一方で私達は素朴な疑問をもたずにはいられませんでした。
私達は何を見せられているのだろうと。
数百万件の該当事項があったとしても、実際に目にするのはほんのわずか。
その事実は、私達が知りたいものではなく、私達に見せたいものを見せられているだけではないのかと。
そして、それを納得させようとするAI。
便利さの中に埋もれていく、知りたい物を調べるもどかしさ。
知ってはいてもすぐには思い浮かばないキーワード。
知らない、思い浮かばない言葉の壁。
もし、それが次々に目の前に現れたらどんな世界がひらけるのだろうか?
次々に浮かび上がる関連語彙。
それを目にすることで人は想像し、次の手がかりを得て、ドラマとなり、次の展望が開けて来る。
検索が進む度に自分のなかでストーリーが生れ何を知りたいのかの核心に迫る。
検索ワンダー。
私達はこの夢を見続け、検索システムSagaに託しました。
誰も歩んでこなかった検索の新たな世界へSagaは踏み出しました。
これが次の時代の礎となることを願って。
「500万冊の本の中からできるだけ少ない絞り込みで、あるページを探し出すには?」
これが私たちの命題でした。
そこから、このページ固有の語彙群の取り扱い概念が生まれました。
そして、それぞれのページの語彙群間にある関係の把握。
その行為のなかで私たちは自分たち自身が驚く検索結果、検索表現を見つけることができたのです。
それは検索ワンダーであり「Saga:Smart access gateway for archives」の誕生となったのです。
Sagaはそのコンテンツに含まれる語彙の集合を取り扱います。
それぞれどの言葉がどの語彙群、コンテンツに関係しているのかというのを照射(ハイライト)してその関係性をビジュアル化します。
Sagaでは1次検索、2次検索、n次検索までもが1回の検索で既に終わっており、「従来の検索=一覧の提示」の先きの景色をみることができます。
そしてこのSagaによって、「検索もコンテンツ」という意味が明確になってきます。
検索された結果の関係表現そのものがワンダーなコンテンツなのです。
検索の度に見たことのない光景が見えてくる。
そしてSagaは最初の命題に向かってその先に見えてくるべきものを知っています。
Sagaを見て特定の語彙関係をプログラムしたアプリケーションだと思う人がいます。
これは検索システムであり検索対象とする内容に依存しません。
このために検索方向が定まったリレーショナルデータベースを捨てて、どの方向へも向かって行く対称性処理を必要としたのです。
検索結果が生み出す言葉の海の中に言葉相互が持つ脈絡を感じ取ることができるのはまさにそこにあり、これこそSagaの目指した世界なのです。