熱帯・亜熱帯域から極域までの全球海洋観測から明らかにする海洋窒素固定の統合的理解
【研究キーワード】
窒素固定 / 極域 / 北極海 / メタゲノム / 亜熱帯海域 / 南極海 / UCYN-A
【研究成果の概要】
本研究では南極海沿岸において窒素固定活性を初めて検出した。窒素固定活性は北極海でも検出されており、すなわち本研究の発見によって、海洋窒素固定は全球的なプロセスであることが明らかになった。また本研究によって、北極海に生息する窒素固定生物のゲノムが初めて明らかになった。極域環境は熱帯・亜熱帯海域と比べて変化に富んでいる。極域に生息する窒素固定生物はその環境に合わせて特殊な機能を持つことがゲノム情報から示唆された。
【研究の社会的意義】
海洋窒素固定は熱帯・亜熱帯海域貧栄養海域におけるローカルなプロセスであると考えられてきた。本研究によって極域を含む全球的なプロセスであることが明らかになったことはこれまでのパラダイムからの大きな変換をもたらす。窒素固定は海洋における主要な窒素源であり、基礎生産を制御している。極域を含めて海洋窒素固定を正確に見積もることは海洋基礎生産全体の理解に必要不可欠となる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
浜崎 恒二 | 東京大学 | 大気海洋研究所 | 教授 | (Kakenデータベース) |
遠藤 寿 | 京都大学 | 化学研究所 | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)