医薬品製造を対象とする革新的プロセス設計手法の開発とツール実装
【研究分野】反応工学・プロセスシステム
【研究キーワード】
医薬品製造 / プロセス設計 / スーパーストラクチャー / 数理モデル / シミュレーション / シングルユース / 連続生産 / iPS細胞 / バイオ医薬品 / 固形剤 / ソフトウェア / 社会実装 / 医薬品開発 / アルゴリズム / 意思決定 / ソフトウェア実装 / 多目的評価 / 注射剤 / ヒトiPS細胞 / 多目的意思決定 / モデル化 / 感度解析 / 多目的プロセス設計 / データ駆動型 / 化学工学 / プロセスシステム工学 / ソフトウエア
【研究成果の概要】
本研究では、医薬品製造プロセスの設計手法開発と、支援ツール実装に取り組んだ。バイオ医薬品注射剤の無菌充填プロセス(調製・ろ過滅菌・充填等)について、シングルユースとマルチユースの選択支援手法を構築し、ソフトウェアのプロトタイプ版をオンラインで公開した。固形製剤の製造プロセス(混合・造粒・乾燥・打錠等)について、連続生産も考慮したスーパーストラクチャを構築し、それに基づく設計手法と、ソフトウェアを開発した。iPS細胞の凍結プロセスについて、冷却温度プロファイルなどの設計変数を決定するモデルを構築し、設計に応用できるようにした。これらの成果を通じ、医薬品製造プロセス設計の体系化に貢献した。
【研究の社会的意義】
本研究成果の学術的意義は、医薬品製造プロセスの設計に関して、従来あいまいだった目的関数、設計変数、制約条件を定義し、これらを定量的に扱うための数理モデルを構築したうえで、新しい設計のアプローチを示した点にある。固形剤や注射剤、幹細胞などの幅広い対象で、構築したモデルや手法を応用したことで、構築したアプローチの有用性が示された。また、ソフトウェアツールとしての実装は、実際のプロセス設計への応用に大きく貢献するものである。本研究成果は、医薬品製造プロセスのより迅速な設計や、新薬の早期上市と高効率プロセスでの生産といった、様々な社会的意義を持つものである。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(A)
【研究期間】2017-04-01 - 2021-03-31
【配分額】18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)