貝殻の貝柱接着面で形成される光輝層における筋タンパク質の機能解析
【研究キーワード】
二枚貝 / 光輝層 / 炭酸カルシウム結晶 / アラゴナイト / パラミオシン / アコヤガイ / 閉殻筋 / 貝殻 / 免疫染色 / 真珠層 / ACC / Non-classical pathway / バイオミネラリゼーション / 筋タンパク質
【研究成果の概要】
二枚貝の閉殻筋と貝殻の接着面には、光輝層という柱状の炭酸カルシウム結晶構造が形成されるが、その形成メカニズムは不明である。光輝層に含まれるタンパク質を解析したところ、パラミオシンやトロポミオシンカルポニンといった筋肉タンパク質が存在することが分かった。パラミオシン存在下で炭酸カルシウム結晶を形成させたところ、柱状のアラゴナイト結晶が生じた。貝殻を抗パラミオシン抗体を用いて免疫染色したところ、光輝層のみにパラミオシンが存在することがわかった。本研究の結果、パラミオシンが光輝層形成に関与している可能性が示された。
【研究の社会的意義】
二枚貝は強い力で貝殻をとじ続けることができるが、これは閉殻筋が貝殻に強力に接着しているからである。閉殻筋と貝殻の接着面に形成される光輝層が両者の接着に重要であると考えられているが、光輝層の形成メカニズムは分かっていない。本研究では光輝層の形成に筋肉タンパク質であるパラミオシンが関与している可能性が明らかとなった。これは閉殻筋と貝殻の接着メカニズムの解明につながるものである。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
鈴木 道生 | 東京大学 | 大学院農学生命科学研究科(農学部) | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2019-06-28 - 2021-03-31
【配分額】6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)