乳児自発運動時の感覚-運動ダイナミクスを利用した行動発達モデルの構築
【研究キーワード】
感覚運動発達 / 胎児 / 新生児 / シミュレーション / 柔軟 / 子宮 / 発達 / 行動 / 身体性 / 乳児
【研究成果の概要】
ヒトは出生前から生後1-2年で様々な行動を獲得する.本研究では,単に神経学的な成熟だけでなく、運動/行動時に生じる多種多様な運動情報および感覚情報の学習、統合を計測およびモデル化することで,行動発達の理解を追究する.
本年度は,胎児期および新生児期の自発運動時で生じる感覚情報をシミュレーションするため,胎児・乳児の筋骨格モデルおよび柔軟な子宮壁モデルの作成を進めた.この開発により,胎児の空間的制約や環境との相互作用について従来の球型子宮モデルに比べてより現実的に近づけることができた.
胎児運動によって生じる子宮壁との相当的な位置関係がより自由かつ多様となり,触覚入力についてもより空間的に連続性を示すようになった.自発運動シミュレーションにおける以上の向上はより多種多様な運動情報および感覚情報の生成を可能とし,その後に生じる学習や統合の検証をより精緻なものにすることが期待される.
また,大量データの取得に向けて,乳児自発運動の計測を簡易化するためのアプリケーション開発も進めている.
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)