ゲノムアノテーションで見過された短鎖ペプチドコードORFの発見と疾患マーカー開発
【研究分野】病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
【研究キーワード】
ショートORF(sORF) / 短鎖ペプチド / ノンコーディングRNA(ncRNA) / ヒトゲノム / 疾患マーカー / ゲノム / 遺伝子 / 癌
【研究成果の概要】
ヒトゲノムには数多くの長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)遺伝子が同定されているが、その多くの機能は分かっていない。一方、lncRNAだと考えられていた遺伝子が短いペプチドをコードしている例が報告されている。ここでは、分子生物学と生化学を使った実験的アプローチと情報生物学に基づく計算的アプローチを連携させて、lncRNAとして同定されていたヒトのRNAの中から、短いペプチドをコードしているRNAを体系的に発見した。さらに、それらのペプチドのヒト細胞における生理機能を明らかにした。
【研究の社会的意義】
ヒトlncRNAの多くの機能は分かっていないが、それらの幾つかは、特定の疾患組織で過剰に発現することから、疾患マーカーとして利用されている。しかし、それらは、疾患マーカーとしての血中での安定性の低さが指摘されている。一方、lncRNAだと考えられていた遺伝子が短いペプチドをコードしている例が報告されている。ペプチドマーカーは、RNAマーカーに比べて血中での安定性が高く、また、臨床現場への導入も容易であることから、その開発が渇望されている。ここでの研究成果は、ヒトゲノムから網羅的にペプチド疾患マーカーを発見することに寄与すると期待される。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
秋光 信佳 | 東京大学 | アイソトープ総合センター | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2017-06-30 - 2019-03-31
【配分額】6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)