多様な自然抗体と食を起源とする抗原の相互作用に関する研究
【研究キーワード】
自然免疫 / ポリフェノール / 修飾タンパク質 / ファージディスプレイ / 抗体 / EGCG / ピセアタンノール / カテキン / 自然抗体 / 食品成分 / 病原体関連分子パターン / 次世代シークエンス
【研究成果の概要】
本研究は、食品成分に含まれる抗酸化作用をもつポリフェノール類が、酸化的条件下、生体内のタンパク質に非可逆的に結合する反応に着目し、それらタンパク質修飾体が生体機能、特に自然免疫に与える影響を解明することを目的とした。タンパク質修飾体と相互作用する抗体の部分配列をファージディスプレイ法によって探索した結果、アルギニンリッチなペプチド配列が見出された。したがって、ポリフェノール修飾タンパク質は、生体内に存在するアルギニンリッチなタンパク質と相互作用することで、生体機能を調整する可能性が示唆された。
【研究の社会的意義】
抗酸化作用をもつポリフェノール類は、一般的に健康に良い作用があると信じられているが、生体内での真の作用機序については未解明な点が多く残されている。本研究は、ポリフェノールによって化学修飾されたタンパク質に着目することで、食による生体機能調節の新たな分子メカニズムを探究した。ポリフェノールによる免疫賦活その他の生体防御メカニズムの解明は、人々の健康な生活に貢献すると期待される。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)