オンライン・プラットフォームを介した労働提供の経済的影響に関する研究
【研究キーワード】
プラットフォーム / 労働 / 経済的影響 / マクロ経済 / イノベーション
【研究成果の概要】
本研究の目的は「オンライン・プラットフォームを介した労働提供の普及が経済に与える影響を明らかにすること」である。その中心となるサブテーマはオンライン・プラットフォームを介した労働提供の現状の把握及び将来の推計を行うことであり、今年度は特に本サブテーマに注力した研究を実施した。本サブテーマでは、ボトムアップ推計、アンケート調査、O*NETデータベースの職業属性を活用した機械学習による推計という3つの手法を統合した推計を行う計画であるが、このうちボトムアップ推計とアンケート調査を完了した。アンケート調査は、クラウドソーシングのプラットフォームの利用経験者1,500名を対象として行い、クラウドワークの利用状況、内容、対価、利用目的等についてデータを収集した。今後は日本版O*NETの職業属性とのデータ結合を行い、職業属性ごとのクラウドワークへの親和性を推計する計画である。
さらに、従前実施していたアンケート分析データも活用し、オンライン・プラットフォームを介した労働と都市への居住インセンティブとの関係について分析を進めた。この結果については日本経済政策学会国際会議にて発表を行ったほか、2022年夏頃に発刊予定の書籍に収録し、出版する予定である。また、オンライン・プラットフォームを含めたデジタルツールを用いて、地域を越境して働く人材の地域への知識スピルオーバーについても研究を発展させ、社会・経済システム学会にて発表を行った。
その他、DSGE分析については実績のあるDSGEモデルをプラットフォーム労働に応用するために観点について文献レビューを実施した他、個人に立脚した労働の創造性への影響については、英国のコワーキングスペースの展開について情報収集を行った。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)