水晶振動子をデバイスとするDNAマニピュレーションの解析
【研究分野】医用生体工学・生体材料学
【研究キーワード】
DNAマニピュレーション / 水晶振動子 / DNAヌクレアーゼ / DNAポリメラーゼ / DNAリガーゼ
【研究成果の概要】
本研究は、マイクロバランスとして知られる水晶振動子上でDNA伸長反応、リゲーション、シークエンスなどのマニピュレーション過程を定量的に評価することを目的として行い、以下の成果を得た。
1)ヌクレアーゼによるDNA分解反応の追跡
'5末端にチオール基を導入した二本鎖DNA(40-mer)を水晶振動子の金電極上に固定化し、水溶液中でエンドヌクレアーゼXholを添加したときの振動数の上昇(重量減少)速度からDNA鎖の加水分解速度を求めることができた。
2)リガーゼによるDNA接合反応の追跡
突出末端をもつDNA二本鎖を固定化した水晶振動子を用いて、水溶液中に相補的な突出末端をもつDNA二本鎖とT4リガーゼを加えた時の振動数の経時変化から電極上でのDNA接合反応を重量増加として定量的に求めることができた。
3)ポリメラーゼによるDNA伸長反応
水晶振動子上に一本鎖DNAを固定化し、相補的なプライマーDNAと4種のモノマー(A,T,G,C)とT7ポリメラーゼを加え、振動子上でDNAを重合し、重量増加の経時変化からポリメラーゼ活性を求めることができた。
【研究代表者】