高次生命現象を制御する鋳型非依存的RNA合成酵素の構造と機能
【研究キーワード】
X線結晶構造解析 / タンパク質 / RNA / 複合体 / 分子機構 / RNA / X線結晶解析 / 修飾酵素 / プロセシング / 結晶構造解析 / 蛋白質 / 構造 / 機能 / X線 / 構造解析 / 機能解析 / RNA-蛋白質複合体 / X線構造解析 / ノンコーディング / 鋳型非依存 / 機能制御
【研究成果の概要】
本研究では、高次生命現象を支配する鋳型非依存的RNA合成酵素のうち、let7 miRNAの発現を制御するTUT4/7によるポリU付加の分子機構をLin28と相互作用するTUT4/7の領域の構造解析、生化学的解析より明らかにした。また、U6 snRNAの成熟化に関わるTUT1によるポリU付加の分子機構をTUT1とU6 snRNAの複合体構造解析、生化学的解析より明らかにした。RNAのポリA鎖にA/Gミックス鎖を付加するTENT4/Bの構造解析に成功し、ヌクレオチドの特異性に関する知見を得た。また、各種RNA修飾酵素、プロセス酵素の構造決定に成功し、それらの酵素の反応制御機構を明らかにした。
【研究の社会的意義】
本研究で明らかにしたTUT4/7によるpre-let7のLin28依存的ウリジル化の分子機構はがん抑制作用のあるlet7 miRNAの発現を制御する薬剤開発の基盤になり、また、U6 snRNAの成熟化に関わるTUT1によるウリジル化の分子機構はU6 snRNAの成熟化異常に起因する疾病に対する薬剤の開発の基盤になると期待できる。また、HBCなどのmRNAを安定化させるTENT4A/4Bの特異性の分子機構解明はウイルスの増殖に対する薬剤の開発などの基盤となると期待できる。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2018-04-01 - 2022-03-31
【配分額】43,810千円 (直接経費: 33,700千円、間接経費: 10,110千円)