予算編成過程における権限の分割と政府支出拡大との関連性
【研究分野】財政・公共経済
【研究キーワード】
予算 / 政治経済学 / シグナリング / 公共事業 / シーリング / 予算編成 / プリンシパル・エージェントモデル / 委任 / 分権的財政制度 / プリンシパル・エージェント問題 / インセンティブとしての予算配分 / 予算過程 / 財政赤字 / 連邦制度 / 地方分権 / 組織内予算配分
【研究成果の概要】
予算額を決定する主体をプリンシパル、予算を政策に配分する主体をエージェントとし、エージェントの行動を観察してからプリンシパルが予算額を決定する場合、事前に最適な予算額が事後には最適にならないという動学的不整合性が発生することを示した。プリンシパル・エージェント間の非対称情報がエージェントの戦略的行動を誘発し、非効率を生み出す要因となることも示した。予算が公共事業に使用される場合についても分析を行った。エージェントの私的流用を埋め合わせるために、プリンシパルが次期に多額の予算を配分する場合があることを明らかにした。財政規律の維持のためには補正予算にシーリングをかけることが有効であることも示した。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2014-04-01 - 2017-03-31
【配分額】2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)