動的金属ナノ粒子の機構解明
【研究キーワード】
電子顕微鏡 / クラスター / ナノ粒子 / サブナノ粒子 / 原子動態 / 金属クラスター / 触媒 / 白金
【研究成果の概要】
金属ナノ粒子やクラスターの触媒活性を決定する本質的要因はなにか?この問いは構成原子数により大きく異なるクラスター触媒の活性が見出されてから長らく疑問とされてきたものであり、特に構造的要因は特に未解明な部分が多く、クラウターの特性を考えるうえで理解を深める必要があった。そこで研究代表者らは原子分解能電子顕微鏡を用いてクラスターの原子動態をリアルタイムで観測し、原子配列構造のダイナミクスについて重要な実験的知見を得ることに成功した。
【研究の社会的意義】
最もシンプルな実験対象として、グラフェンのような担体上における二量体・三量体の生成・解離のダイナミクスを、元素を同定しながら原子レベルの分解能で直接可視化することに世界で初めて成功した (Nature Commun. 2022, in press)。具体的には走査型透過電子顕微鏡(STEM)とZコントラスト原理に基づく元素同定を組み合わせて、多くのホモおよびヘテロ金属二量体のビデオ記録を行った。AuAg、AgCu、AuAgCuのような存在確率の低い短寿命分子も、低電子線量で動く原子を識別した結果、世界で初めて直接可視化することに成功している。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)