情報の非対称性と多様な期待形成がもたらす金融市場への影響とその安定化政策について
【研究キーワード】
金融市場実験 / 経済学実験 / 期待形成 / 金融市場 / 情報の非対称性 / 視線測定器 / 実験経済学 / 行動ファイナンス / 金融経済学
【研究成果の概要】
2021年度も新型コロナウイルスの状況は一進一退であり、実験室実験については一部再開することが出来たものの、当初に予定した計画の通りに、多数の実験を実施することはできなかった。実験室実験は、実験参加者を一カ所に集めて実施しなければならないため、通常の実験室収容人数の半数以下で、コロナ対策を十分行った上で、実験を実施した。その点で準備に手間がかかり、また、1回あたりの獲得データ数も限られる。さらに、オミクロン株の出現で感染が急拡大し、実験実施を一定期間、中止せざるをえない事例も発生した。
基本的には、過去の研究データによる論文の作成、関連する理論研究の進展、2021年度に実施した限られた実験データの分析等を行った。その結果、いくつかの実験論文、理論論文を査読付き国際学術誌に投稿することができ、受理され、その掲載が決まった。これらには各メンバーの個々のプロジェクト研究もあるし、メンバーの共同研究もあり、それらは研究業績として記載されている。さらに、2021年度は上記に加えて、オンラインでの実験も実験室実験を補完するものとして、進めてきた。現在、その成果を論文にまとめている。
以上の計画変更の中、実験実施を円滑にするためのソフトやハードの整備も進めた。具体的には、新しいリクルートシステム、自動音声説明システム、実験者の感情分析ソフトの導入などを進めることができた。これらを2022年度の研究では有効活用する予定である。
全般的に言って、コロナによる遅れはあるものの、2022年度は実験室実験の制限付き再開が見込まれ、それと同時に、関連研究プロジェクトの効率的な進展に向けての議論を進めており、2022年度中に今までの研究の遅れを、かなり挽回できるものと考えている。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
石川 竜一郎 | 早稲田大学 | 国際学術院 | 教授 | (Kakenデータベース) |
篠 潤之介 | 早稲田大学 | 国際学術院 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
秋山 英三 | 筑波大学 | システム情報系 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2018-10-09 - 2023-03-31
【配分額】17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)