レバレッジ・ポイントを中心とした復興まちづくりの実践と評価に関する研究
【研究キーワード】
復興まちづくり / レバレッジ・ポイント / 河川空間 / まちづくり活動 / 住民参加 / レバレッジポイント / 防災学習
【研究成果の概要】
本研究では、西日本豪雨災害で大きな被害を受けた西予市野村地区をフィールドに復興まちづくりの実践と評価を行っている。本年度は住民自治会、商店街、高等学校、NPO、行政などの地域のステークホルダーとともにのむら復興まちづくりデザインワークショップを4回開催した。ワークショップでは、左岸のレクリエーション広場の実施設計を主なテーマとして、図面および模型を使いながら住民の意見を設計に反映した。また、野村高等学校と連携して、探求の時間を使って、菜園共創プロジェクトを実施した。右岸側の工事完了後に野村高校が管理する菜園ができる計画になっており、被災エリアの市の先行取得地で完了後の菜園を社会実験として実施した。具体的には、サツマイモの栽培と収穫を幼稚園、保育園の園児と行い、新たな組織間のネットワーク形成がなされた。実践をした高校生の毎回のワークシートのデータをもとに経験学習理論に枠組みにより、プロジェクトの実践とその内省化、概念化を通して新たな行動プランにつながることを明らかにすることができた。また、野村小学校では6年生の総合的な学習の時間に、マイ・タイムラインの作成を通して集団的効力感を高めるプログラムおよび防災倉庫を対象として地域防災を主体的に考える市民性学習プログラムを構築した。小学校6年生及びその保護者のアンケートを実施し、集団的効力感の向上を従属変数、各プログラムの理解度を説明変数にしたモデル式を構築したところ、マイ・タイムラインの理解度が高い児童ほど集団的効力感が向上していることが明らかになった。
【研究代表者】