メカニカルアロイング法による金属酸化物の非平衡強制還元
【研究分野】無機材料・物性
【研究キーワード】
メカニカルアロイング / 非平衡反応 / 固相反応 / 還元反応 / 鉄酸化物 / 銅酸化物 / 銀酸化物 / ボールミル / 還元
【研究成果の概要】
メカニカルアロイング法を用いて、金属酸化物の常温常圧下における非平衡強制還元を実施した。平成9年〜平成11年の各年度において以下の実験を行い、日本金属学会、粉体粉末冶金協会、日本化学会、準安定相及びナノ材料国際会幾において公表した。
平成9年度:1.銀酸化物と銅酸化物の炭素による強制還元の実施
2.メスバウアー分光の設置
3.メカノケミカルアクターの試作
平成10年度:4.鉄酸化物の金属元素による強制還元の実施
5.セラミックス反応システムの設置
6.シェーカーの試作
平成11年度:7.鉄酸化物の水素/メタンガスによる強制還元の実施
8.鉄酸化物の安定性の評価
9.α-Fe/マグネタイト複合粒子およびセル構造マグネタイト粒子の作製
本研究によって、非熱的な手法による金属酸化物の強制還元が可能なことが実証された。特に鉄酸化物の場合、数ナノメートルの超常磁性α-Feが確認されたことは、還元過程を原子レペルで評価することが可能であることを指摘するとともに、新規材料の開発に転用できることを示した。また複合およびセル構造粒子の作製にも世界に先駆けて成功し、メタノール合成触媒への途を拓いた。
【研究代表者】