建築鉄骨構造のライフサイクルにおける環境負荷削減に関する研究
【研究分野】建築構造・材料
【研究キーワード】
鉄骨構造 / 環境負荷 / 廃棄物 / ライフサイクル / 構造駆体 / 耐震性能 / リユース / 損傷制御構造 / 柱梁接合部 / 座屈拘束ブレース / サステナブル / 実大実験 / 長寿命化 / 解析 / 半剛接合 / 実験 / リサイクル / CO_2排出量 / エネルギー
【研究成果の概要】
建築鉄骨構造のライフサイクルにおける環境負荷削減のシナリオとその評価を廃棄物重量とLCCO_2に着目して定量的に分析した。この結果から、建築構造の耐用年数を100〜150年程度にすると大幅な環境負荷低減ができる。それが叶わない場合には、CO_2排出量の観点から、鉄骨部材をリサイクルするのではなく、リユースするべきであることを明らかにした。
これらの研究成果を踏まえ、建築構造全体の長寿命化を第一に、それが叶わない時には部材のリユースを可能とする「サステナブルビル構造システム」の実現を図ることを提案した。この構造システムは、劣化した各部材、部品を取替えることにより、構造全体の持続性を図り、必要に際しては解体が容易で、リユースができる部材によって構成される損傷制御構造の一つの形式であり、重力を支持する柱梁からなる主架構を、たとえ大地震を受けても弾性域に留め、地震力を負担する制振部材のみに損傷を集約する。この構造システムの柱梁接合部には、大きな曲げモーメントが生じない新接合方法を採用し、柱と梁に制振部材としての座屈拘束ブレースを方杖のように設置する。この新柱梁接合方法の性能確認実験、部分架構実験を行い、構造特性を把握した。また、全体構造モデルの解析を行い、サステナブルビル構造システムの検証を行った。以下に得られた結論を記す。1)サステナブルビル構造システムの成立が可能である。2)この構造システムは、従来型の純ラーメン構造と同等以上の構造性能を有し、使用鋼材量を抑えることができる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
山田 哲 | 東京工業大学 | 応用セラミックス研究所 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
岩田 衛 | 神奈川大学 | 工学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2001 - 2003
【配分額】11,000千円 (直接経費: 11,000千円)