「インテグリティ」概念の思想史的研究--「器官」から「身体」へ
【研究分野】思想史
【研究キーワード】
西洋思想史 / 医学史 / 科学技術史 / 身体論 / インテグリティ / 写真史 / 著作権 / ミシン / 写真 / 犯罪人類学 / 指紋 / 国際情報交換 / フランス / 生命倫理
【研究成果の概要】
本研究は、生命倫理などの分野で、身体まとまりを示す語として20世紀後半以降頻繁に用いられるようになった「インテグリティ」という概念の来歴を、思想史的にたどり直すものである。主な成果は以下の二点である。
①テクノロジーの使用に伴う身体概念の変容の解明。19世紀後半に入って、テクノロジーの発展に伴い、これまでの身体概念がどのように変化したのかを、写真技術やミシンの歴史を通して具体的に描き出した。
②「インテグリティ」概念の医学から法学への移行の時点の特定。免疫の理論の中で用いられていた「インテグリティ」が、19世紀末以降、妊娠中絶をめぐる議論の中で、初めて法的な用語として用いられ始めたことを確認した。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2011 - 2013
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)