安定同位元素比分析の身元不明遺体の出身地域の推定への応用
【研究分野】応用人類学
【研究キーワード】
安定同位体比分析 / 出身地推定 / 戦没者遺骨鑑定 / 国際情報交換 / 出身地域推定
【研究成果の概要】
ヒト硬組織中に含まれる炭素、酸素及びストロンチウムの各安定同位体比は、遺骨の身元確認の前段階におけるスクリーニング法として有効な情報を提供できる。
本研究では、戦没者遺骨鑑定への適応を想定しパプアニューギニア人と日本人の歯牙エナメル質中の炭素、酸素及びストロンチウム同位体比を計測し、先行研究である米国人データを参照し、判別分析による統計学的検討をおこなった。
これらの３群から米国人の分別は高精度に可能であった。パプアニューギニア人と日本人については一部地域では正確な分別が可能であった。安定同位体比分析は、ニューギニア戦線におけるこれら３群の遺骨を分別する方法として有効となる可能性が示された。
【研究代表者】
染田 英利 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究 その他部局等 助教
(Kakenデータベース)