蛍光1分子追跡の超解像化による核内タンパク質の液相分離挙動解析の実現
【研究キーワード】
1分子計測 / 生細胞イメージング / 相分離 / 細胞核 / 1分子計測 / 生細胞1分子イメージング / 液相分離
【研究成果の概要】
本研究は、高解像度の生細胞1分子追跡法を確立することにより、核内タンパク質の相分離挙動を、生きた細胞内で直接定量することを可能にした。本手法を用いた核内タンパク質動態の定量解析から、リボソーム生合成に依存した核小体内の分子挙動や、ヘテロクロマチンタンパク質のヘテロクロマチン領域とは独立したクロマチンとの相互作用のような、これまで測定が困難であった生細胞内の粘弾性挙動ついて新たな定量的知見が得られた。
【研究の社会的意義】
細胞内の相分離は様々な生物学的機能に関わる極めて重要な性質と考えられているが、その動態解析にはタンパク質の抽出精製等による試験管内での実験が一般的であった。本研究の高精細な1分子イメージング技術開発により、生きた細胞の小器官内で直接相分離挙動を定量解析することが可能になった。本研究の技術は、今まで未知であった生細胞内における生体分子の相分離動態の解明にむけて、強力な手法になると期待できる。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2018-04-01 - 2020-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)