高温撹拌法・浮遊帯域法による無機キラル磁性体の普遍的な不斉合成手法の確立
【研究分野】物性Ⅰ
【研究キーワード】
キラル磁性体 / 不斉合成 / 中性子回折測定 / 結晶成長 / 物性
【研究成果の概要】
無機キラル磁性体CsCuCl3及びTSi (T: 遷移金属元素)の不斉単結晶の育成に成功した。また、CsCuCl3において、磁気キラル二色性 (MChD)、CrNb3S6において、電気磁気キラル効果(eMCh)の観測に成功した。CsCuCl3及びCrNb3S6の中性子回折測定を実施し、理論計算から期待されていた新しい磁気秩序の観測に成功した。
【研究の社会的意義】
無機キラル磁性体は、新しい原理による巨大磁気光学効果や巨大磁気抵抗効果が理論的に提案されているが、結晶キラリティを単一にすることが大前提となる。しかし、殆どの無機キラル磁性体は、右結晶と左結晶が試料内に混在したラセミ双晶を形成する為、研究の対象とならなかった。本研究成果は不斉結晶育成手法の確立を含む為、これまで研究の対象とならなかった物質にも光が当てられ、多彩なキラル物性観測のための基礎となることが期待される。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
西原 禎文 | 広島大学 | 理学研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
松浦 弘泰 | 東京大学 | 大学院理学系研究科(理学部) | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)