ルテニウム酸化物の巨大負熱膨張を活用した新規熱膨張抑制剤の開発
【研究分野】応用物性
【研究キーワード】
新機能性材料 / 負熱膨張 / 熱膨張制御 / 材料組織効果 / 微粒子 / ゾルゲル法 / 圧縮ねじり法 / 新機能材料
【研究成果の概要】
結晶粒の異方的な熱変形と空隙とからなる材料組織効果により巨大な負熱膨張を発現するCa2RuO4-yについて、機能の向上と機構の解明に取り組んだ。その結果、RuをFeやSnで置換することで、負熱膨張に関する体積変化を維持しつつ、動作温度域を拡大できた。詳細な電子線回折と放射光X線回折の実験により、これまで見落とされていた単斜晶歪にともなう電子軌道の整列と融解が本質的に重要であることを示した。Ca2RuO4-yと同様の材料組織効果による負熱膨張材料としてCu2V2O7系を見出し、スプレードライ法により1 μm程度の粒径でバルクと遜色ない負熱膨張特性を示す微粒子の製造に成功した。
【研究代表者】