国際規格の要件と影響領域の網羅性を具備した世界標準のライフサイクル評価手法の開発
【研究キーワード】
ライフサイクル影響評価 / 経済評価 / 被害評価 / 国際規格 / 便益移転 / 環境経済評価 / コンジョイント分析 / 気候変動 / 生物多様性 / 潜在クラスターモデル / 人間健康
【研究成果の概要】
以下二つの課題について研究実績について報告する。
【課題1】国際機関が要求する評価範囲を網羅した影響評価手法開発
UNEPが指定するエンドポイント(人間健康,社会資産,生物多様性,生態系サービス)を対象としたLCIA手法を開発する.人間健康,社会資産,生物多様性については,LIME3(日本),Recipe(欧州),LCImpact(欧州), Impact World+(米国・カナダ)といった世界の環境影響を反映するLCIA手法のなかから最も優れた手法を選定し,引用・更新する.本年度は「気候変動」「水資源」「鉱物資源」「土地利用」を対象にしてレビューと更新版特性化係数を開発した.ここで得られた成果を活用して、年間の経済活動に伴う環境影響を規格値として算定した。この成果は現在科学論文に投稿中である。
【課題2】国際規格に整合した便益移転関数と経済評価手法の開発
既に得ている先進国と新興国を含む19ヵ国(G20)の横断的データLIME3を活用した上で,特定の国について同様の調査を複数年に渡って実施することで,将来も適用できる便益移転関数の開発を目指す.本年度は、日本、ドイツ、中国、インドを対象に分析調査を行った.すべての国をインターネット調査で実施したが、いずれも統計的に有意な結果が得られたことから調査方法、利用データは良好であることが確認された。さらに、先進国と途上国の間の回答の傾向について考察を行い、回答者属性の違いが人間健康と生物多様性の価値判断にどのような影響があるか潜在クラスモデルを用いた分析を行った。その成果を科学論文に投稿中である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
湯 龍龍 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 農業環境研究部門 | 主任研究員 | (Kakenデータベース) |
栗山 浩一 | 京都大学 | 農学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
本下 晶晴 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | エネルギー・環境領域 | 研究グループ長 | (Kakenデータベース) |
横井 崚佑 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | エネルギー・環境領域 | 研究員 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2021-04-05 - 2026-03-31
【配分額】41,600千円 (直接経費: 32,000千円、間接経費: 9,600千円)