熱帯地域における生態・社会ネットワーク解析による生態系サービスの持続性の評価
【研究キーワード】
生態系サービス / ネットワーク解析 / 種分布推定 / マレーシアサラワク州 / 土地利用変化マップ / 生物多様性 / サラワク州 / マレーシア / ホットスポット解析 / 地上部バイオマス
【研究成果の概要】
生物多様性及び生態系サービスをWin-Winで管理することは、地域及び全球レベルにおいて必要かつ困難な課題である。特に開発の進む熱帯地域において、生物多様性と生態系サービスの空間的相互作用とそれを決める要因についての理解は急務である。まず本研究では、地域スケールにおける生物多様性・生態系サービスのマッピング及びホットスポットの特定とそれらと土地利用におけるトレードオフ及びシナジー関係について明らかにすることを目的とした。対象地域は、森林減少が進みつつも、局所レベルで多様な対応を示す地域であるマレーシア・サラワク州ビンツル省とした。今年度は主に以下の調査と解析を行った。
1)GIS解析による過去50年間の土地利用の変化の解析
この地域の主要な生態系サービスおよび土地利用である、生物多様性、炭素貯蔵、林業、オイルパームプランテーション、保護区、村をGIS解析によって分類・マッピングした。
2)地域の生物多様性・生態系サービスのマッピングと土地利用変化ドライバーの影響の解明
2-1. 種分布推定による生物多様性のマッピングについては、マレーシアサラワク州及びブルネイの標本庫を訪問し、フタバガキ科の標本データ、分布データ情報の収集を行った。その他、サラワク州に生息する絶滅危惧種哺乳類の種数についてもIUCNの分布情報を基に、GIS上でマッピングを行い、ホットスポットを特定した。2-2. 生態系サービスの評価では、特に地上部バイオマス量に関するGISプロダクトを用いて、ホットスポット解析を行った。
2-1,2-2の解析により、生物多様性と炭素蓄積がシナジー及びトレードオフ関係がある地域が特定された。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
Gasparatos Alex | 東京大学 | 未来ビジョン研究センター | 准教授 | (Kakenデータベース) |
祖田 亮次 | 大阪公立大学 | 大学院文学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
石濱 史子 | 国立研究開発法人国立環境研究所 | 生物多様性領域 | 主任研究員 | (Kakenデータベース) |
鮫島 弘光 | 公益財団法人地球環境戦略研究機関 | その他部局等 | リサーチマネージャー | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2023-03-31
【配分額】17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)