「持続可能な開発のための教育」のイノベーションに関する日本・スウェーデン比較研究
【研究分野】教育学およびその関連分野
【研究キーワード】
ESD / スウェーデン / 日本 / 教科横断 / 領域横断 / 中等教育 / 持続可能な開発のための教育 / ESD指標 / 比較研究 / 持続可能な開発のための教育(ESD) / イノベーション / サステナビリティ
【研究成果の概要】
本研究では、日本とスウェーデンの高校を対象としたフィールドワークを行い、それぞれの国において「持続可能な開発のための教育(ESD)」が学校現場でどのように理解され、実践されているのか、そして、そこにいかなるイノベーションがあるのかについて明らかにした。基本的に、どちらの国でも新しい教育のアプローチとしてのESDが重要視されているという点では共通していたが、日本での取り組みが教科を中心とした教科横断的なアプローチであったのに対して、スウェーデンでは課題を中心とした領域横断的なアプローチであった。そうした研究の成果を、国際学術誌に論文として発表したり、日本語の書籍を出版したりした。
【研究の社会的意義】
本研究で明らかにした日本の高校におけるESDが教科横断的なアプローチを重視しているという現状は、国際的なESDの潮流とは必ずしも軌を一にしているわけではない。それは、日本の独自性として大切にすべきものであるが、同時に、スウェーデンのような課題に焦点をあてた領域横断的なアプローチも、さらに積極的に取り入れていくことが重要である。こうした発見は、これまで言説としてはしばしば指摘されてきたが、実証的な研究で明らかにしたものは必ずしも多くなく、学術的な意義のある研究成果であるといえる。また、実際の学校教育に参照し得る成果でもあり、社会的な意義を認めることができる。
【研究代表者】