安心で快適な駐車エリアの設計に関する研究
【研究キーワード】
駐車場 / 空間デザイン / 生態心理学 / 行動観察 / 設計フレーム / 駐車場レイアウト / 快適性評価 / 道の駅
【研究成果の概要】
大型駐車場エリアの駐車用車室や走行経路の設計に関連する、道路・建築分野での既往国内ガイドライン類を網羅的に調査した。その結果、今後のドライバーとモビリティの多様化に柔軟対応し得るような、エリア内走路交錯の解消に実用的な設計要領が国内現存しないことを、関連技術者との情報交換も交える形で確認した。そこで、利用者視点での交通空間快適化デザインにも適用実績のある、生態心理学的なデザイン改善アプローチを適用することにした。すなわち、既存大型駐車場エリアでの走路交錯に起因する不安全状況の解消を目標として、行動観察と評価シミュレーションに基づく、安心で快適な駐車場エリアの設計検討フレームを提案した。
提案した設計検討フレームの第一段階作業として、自然的な駐車行動の観察を実施した。国土交通省地方整備局国道事務所および道の駅管理者の許可を得て、国道事務所が直轄管理する道の駅の大型駐車場エリアを対象に、ビデオ観測調査を実施した。駐車場エリアを俯瞰する複数画角から、一般利用者の駐車行動状況を映像データ記録した。この中から、改善対策を要すると考えられる走路交錯シーンをパターン別に検出し、国内関連学会において一件の論文発表として速報した。この発表結果も踏まえて国道事務所管理者と情報交換を行い、駐車場管理者として対策を要するパターンに関する認識を共有した。併せて、次年度実施予定のモニタ被験者実験への留意事項を確認した。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)