英語教育の小学校導入を考慮した発音の包括的記述とその伝達能力に立脚した学習支援
【研究分野】教育工学
【研究キーワード】
外国語発音学習 / 音声の構造的表象 / 構造音韻論 / 発音カルテ / CALLシステム / 音声認識 / 発音教育 / CALL / 音響的普通構造 / 発音分類 / 発音矯正順序 / 発音学習インタフェース / 発音学習 / 音響的普遍構造
【研究成果の概要】
本研究では,小学校への英語教育導入を鑑み,子供音声であっても高精度に発音を評定できる技術を構築し,幅広い年齢層に対して,その妥当性を実地検証によって検討した。音声の物理的側面から話者の情報を消失させることで,発音の様態を表象(発音の構造的表象)し,これに基づいて,教師と学習者を比較する。性別,年齢などの情報がキャンセルされるため,任意の教師を学習者は選択できることになる。例えば,憧れのハリウッドスターの発音を指定して,それと自らの発音とを比較することが可能である。また,どの母音から矯正するのが最も効果的かを提示することが可能となっており,更には,クラス全員の発音様態を分類し,発音訓練の過程で学習者全体がどのように変遷していったのかを記録,視覚化するなどの技術を構築した。3年間のプロジェクトを通して,600名近い学習者の音声を収録しており,彼らを発音の様態のみに基づいて分離するなどの実験も行なった。本プロジェクトで提案した音声の構造的表象は,幼児の言語獲得,自閉症者の音声認知,音韻性失読症者の音声認知などの情報処理論的モデルとして捉えることが出来,外国語学習のみならず,非常に幅広い音声言語研究者に対して,その是非を問うことができた。
【研究代表者】