構成的アルゴリズム論に基づくプログラム最適化とその実現法に関する研究
【研究分野】計算機科学
【研究キーワード】
融合変換 / 構成的手法 / 運算 / アルゴリズム / 関数プログラミング / 構成的アルゴリズム論 / プログラム最適 / 組変換
【研究成果の概要】
本研究では、構成的アルゴリズム論に基づいてプログラムの最適化を行なうための枠組みを設計するとともに、従来、発見的な手法で実現されていたプログラム変換システムに見られた非決定性を含む変換アルゴリズムを除去し、実用的なプログラム変換システムを構築しようとするものである。そこでは、代数的な規則に基づいて、系統的にプログラムを変換する手法を提案し、それを実現するための変換アルゴリズムの定式化を行なった。構成的アルゴリズム論に基づくプログラムの運算手法として、組変換(tupling)、融合変換(fusion)、並列化(parallelization)などの成果を得た。
本年度は平成9年度に得られた成果をもとに、構成的アルゴリズム論に基づくプログラム最適化の定式化を完了させるとともに、効率のよいプログラムを開発するためのプログラム変換システムのプロトタイプを構築し、その有効性の評価を行なった。プログラム最適化で扱われるプログラム変換には、効率のよいプログラムへの変換、逐次プログラムから並列プログラムへの変換などであるが、プロトタイプにはそのうちで、効率向上を目的とする融合変換を実現した。
【研究代表者】