外傷における包括的長期予後データベースの構築とテーラーメイド型退院後医療の確立
【研究キーワード】
包括的長期予後データベース / 患者報告アウトカム / 外傷 / テーラーメイド型 / 社会的患者背景 / 包括的長期予後データ / 中央データセンター / 研究参加施設募集 / 効用値 / 健康関連QOL / Quality of life
【研究成果の概要】
本研究は、社会的患者背景、患者報告アウトカムを中心とした包括的長期予後データベースを構築し、それに臨床情報を組み合わせて分析することで、患者の社会状況に応じたテーラーメイド型退院後医療を提示し、外傷患者の社会復帰率向上、医療資源の最適配置を実現しようするものである。
2021年度は症例登録を継続し、研究参加施設の実情に合わせたシステムメンテナンスを行い、包括的長期予後データベースを完成させた。
また、日本外傷学会後援による研究参加施設募集も継続した結果、研究参加施設が1施設増加した。さらに昨年度研究継続を断念した2施設が、研究再開可能となり、合計17施設(救命救急センター17施設;大学病院10施設・高度救命救急センター6施設含む)で症例登録が進行した。2022年3月末日に症例数は700症例を超えたが、COVID19の影響で外傷症例が激減したため、当初の目標よりは少なくなった。そのため補助事業期間の延長申請を行い、承認された。毎月約40症例が蓄積され続けているため、最終的には少なくとも1000症例は超える見込みである。
学術報告としては、英文プロトコル論文を出版(Annals of Clinical Epidemiology.2021 ;3(2):59-66)し、外傷学会多施設共同臨床研究委員会で経過報告を行った。
COVID19による外出規制緩和後は、症例数はさらに増加することが予想される。症例集積・ 追跡システムも順調に機能しており、受傷2,4,6か月後の平均患者追跡率は約85%と、世界的に見ても非常に高い値であり、全体的には概ね順調な経過である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
湯沢 賢治 | 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター(臨床研究部) | なし | 部長 | (Kakenデータベース) |
堤 悠介 | 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター(臨床研究部) | なし | 医長 | (Kakenデータベース) |
安田 貢 | 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター(臨床研究部) | なし | 部長 | (Kakenデータベース) |
康永 秀生 | 東京大学 | 大学院医学系研究科(医学部) | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2019-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)