がんサバイバーに対する「安全・安心ケアネット」の構築
【研究分野】臨床看護学
【研究キーワード】
がん看護 / がんサバイバー / がん化学療法誘発性末梢神経障害 / 手足症候群 / 転倒 / 医療安全 / ケアの質 / がん患者 / がん薬物療法 / 末梢神経障害 / 薬物療法 / 無作為化比較試験 / 皮膚障害 / 服薬アドヒアランス / 皮膚侵害性障害 / 神経侵害性障害 / 化学療法 / がん化学療法 / QOL / 安全 / 神経障害
【研究成果の概要】
本研究の目的は、がんサバイバーの健康や生活に重大な影響をもたらす神経系合併症および皮膚侵害性合併症に焦点をあてた「がん安全・安心ケア」を標準化し、効率的にケアを波及するためのケアネットワークを構築することにあった。転倒予防を目的とした安全・安心ケアモジュールは、①アンメットニーズを引き出すための工夫、②リスク認知による健康行動の形成、③自己効力感の促進の3要素で構成された。患者の生活に密着した予防的な転倒予防ケアモジュールシステムとして、モバイル・ウェアラブル端末に着目し、末梢神経障害による患者の日常的な転倒状況を実社会環境で測定・分析できる「FD-AWARE」システムを構築した。
【研究の社会的意義】
生活しながら治療を続けるがんサバイバーにとって、安全と安心を保証するケアは、 アクセスが良く効果的・効率的でなければ続かない。したがって、生活圏や IT システムを考慮したケアを利用可能にしなければならない。本研究では、がん化学療法によるCIPNを有する患者の日常的な転倒状況を実社会環境で測定・分析できる「FD-AWARE」システムを構築した。本システムは、モバイル・ウェアラブル端末に導入でき、個別の生活状況を反映しつつ転倒状況の把握ならびに転倒にかかわるCIPNの症状・体調の推定が可能となった。転倒予防ケアモジュールシステムは転倒予防、転倒による医療費の削減につながることが期待できる。
【研究代表者】