がん患者向けディシジョンエイドを系統的に開発し活用できる医療者育成プログラム開発
【研究キーワード】
意思決定支援 / 教育プログラム / ディシジョンエイド / がん / 医療者
【研究成果の概要】
本研究は、がん患者の意思決定への参加を促進するディシジョンエイド(Decision aids; DA)の系統的開発と、DAを活用した意思決定支援が出来る医療者を育成する教育プログラムを開発することを目的としている。本年度は、1)DA開発者向け教材の洗練、2)DA開発を円滑に行うためのワークショッププログラムの構築、3)DA開発支援を行った。1)では、知識提供について、International Patient Decision Aids Standard (IPDAS) Collaborationの最新レビューに基づく知見、オタワ大学で公開しているDA開発者向けウェブサイトの情報に基づき、教材をアップデートした。さらに、研究者の開発したディシジョンエイド改訂版を具体例とした解説を教材に加えた。また、受講者が自身のDA開発に活用できるワークシートを開発した。2)では、教材を活用したワークショッププログラムを構築した。プログラムはオンラインによる3部構成(①講義、②個人ワーク、③ワークショップ)とした。具体的には、①講義:オンデマンド視聴、②個人ワーク:ワークシートを活用したDA試作版づくり、③ワークショップ:受講者が集まるオンラインリアルタイムの実施を立案した。③ワークショップは、①受講後に②に取り組む中で生じた質問を事前に受けて、当日は質問内容に沿った解説と、希望者が開発中のDAのコンサルテーションを受けられる構成とした。3)では、昨年度支援した3グループのDAが完成し、うち2グループはDAを完成させウェブサイトにて公開した。また、2グループが評価研究に進むこととなった。質の高いDA開発を支援する上で、開発前のニーズ把握と知識提供、開発途中のDAに対する客観的なフィードバック(IPDAS国際基準に基づく)、開発者との継続的なディスカッションが重要となることが示された。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
中山 和弘 | 聖路加国際大学 | 大学院看護学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
米倉 佑貴 | 聖路加国際大学 | 大学院看護学研究科 | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)