アフリカにおける内発的な教育開発の可能性に関する総合的研究
【研究分野】教育学
【研究キーワード】
アフリカの教育開発 / アジアの教育開発経験 / 教育の質 / 内発的教育開発 / アフリカ・アジア大学間連携 / 基礎教育開発への大学の貢献 / 実践的・開発的研究 / 教育開発 / アフリカ / アジア / 研究者と教員との協力 / 内発的 / 大学間ネットワーク / 研究者と行政官との協力 / 質的研究 / 国際教育協力 / 南アフリカ / ケニア / ガーナ / タンザニア / マラウィ
【研究成果の概要】
本研究はアフリカにおける内発的な教育開発の可能性について、まさにその内発性を重視する観点から、アフリカの教育開発研究者の問題意識や発想を尊重しそれらと密接に連携しつつ、またその際アジアの自助努力を重視した教育開発の経験を生かすとの旨趣からアジアの研究者の協力をも得て研究を実施した。併せて、アフリカの教育開発に高等教育なかんずく大学がどのような貢献をし得るかについて事例的なモデルを提示し、それについても記述した。その成果は、以下のとおりである。
(1)アフリカの教育開発課題に関する実践的開発的調査研究(14件):(1)学校や教室レベルでの教育の質の向上に関する調査研究(5件)、(2)教育の質に影響を及ぼす諸要因に関する調査研究(3件)、(3)教員養成・研修と教員の質に関する調査研究(3件)、(4)不利な立場にある児童・生徒に関する調査研究(1件)、(5)その他(2件)
(2)学校レベルの教育改革の事例比較(5件):アフリカ(2件)、アジア(2件)、南米(1件)、
(3)アジアの教育開発の経験比較(5件):日本、インド、インドネシア、マレーシア、ベトナム
(4)教育開発における大学の役割:事例研究3件
これらの成果の意義や特色は以下のような点にある。(1)いずれも実践的・開発的な性格を有しており、現実の教育課題の解決に貢献することを目指していること、(2)日本の研究者がアフリカの教育課題について外部から研究するという姿勢ではなく、アフリカ自身の問題意識や発想を尊重しつつ調査研究を行なったこと、(3)アフリカの研究者と日本を含むアジアの研究者との密接な連携・協力によって行なわれたものであり、今後この種の研究のモデルとなりうること、(4)大学が基礎教育の教育課題の解決に貢献しうることを示したこと。
【研究代表者】