公共圏と女性たちの経済意識―イギリス近代女性文学における社会史的研究モデルの構築
【研究分野】英米・英語圏文学
【研究キーワード】
イギリス文学 / 経済思想 / フィランソロピー / 慈善 / 消費文化 / 女性 / オイコノミー / 奴隷貿易廃止運動 / 19世紀 / 財産 / 経済 / イギリス / 文学 / 家政 / 公共圏 / 資本主義 / ギャスケル / ユニタリアン / チャリティ
【研究成果の概要】
本研究は19世紀前半のイングランドにおける女性の慈善活動において、女性たちの経済意識の歴史的意義を、文学作品を通して実験的に考究したものである。19世紀初頭の奴隷貿易廃止運動において、女性たちは奴隷たちの労働の産物である西インド産の砂糖をボイコットする一方で、ウェッジウッドの反奴隷貿易キャンペーン用のカメオを購入した。矛盾するような慈善をめぐる消費活動は、同時代の文学作品にも頻繁に考察できる。調査の後半はエリザベス・ギャスケルとハリエット・マーティノーとの言説において、家政の延長線上としての公共圏での事前活動における女性たちの経済意識の軌跡を辿ろうと試みた。
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的萌芽研究
【研究期間】2014-04-01 - 2017-03-31
【配分額】3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)