統合失調症患者の家族の認知行動様式に関する日韓比較共同研究
【研究分野】地域・老年看護学
【研究キーワード】
統合失調症 / 家族 / 認知行動様式 / 韓国 / 多文化比較 / 自傷行為・他害行為 / トラウマ / 介護負担感 / 国際情報交換
【研究成果の概要】
本研究では、統合失調症家族の介護に関連する心理的なストレス、とりわけ患者の暴言・暴力による心的ストレスについて韓国での評価を試みた。我々の研究成果により、調査時点で、患者と別居している場合でも、介護家族は患者によるかつて行われた暴力的な言動によって心的トラウマ体験がみられることが示唆された。 また、 こうした介護家族の心的トラウマ体験は、患者が長期的に治療を受けているにもかかわらず、患者の服薬アドヒアランスの問題、介護家族の深刻な介護負担感の継続といったこととの間に有意な関連がみられた。 本研究の結果から、統合失調症を持つ人とその家族の長期的なケアについて、入院治療を経験した患者に対する地域を基盤としたサービスとして、服薬アドヒアランスの改善に向けた支援が必要であると考えられた。
【研究代表者】