抗がん剤による薬物トランスポーターの発現変動~メカニズムと薬物体内動態への影響~
【研究キーワード】
標的絶対定量プロテオミクス解析 / イリノテカン曝露 / トランスポーター発現 / 消化管障害 / イリノテカン / SN-38 / トランスポーター / 抗がん剤 / OATP / 抗がん剤曝露 / 標的絶対定量プロテオミクス / 薬物動態
【研究成果の概要】
本年度は、これまでに主にラットを用いてイリノテカン曝露による消化管障害モデルを作出し、そのモデルラットから摘出した各種臓器におけるトランスポーター発現量の定量条件を検討してきた。
具体的には、小腸を上部、中部、下部の各 10cm 程度に分画し、それぞれの上皮細胞を EDTA 含有 bufferにて剥離し、窒素キャビテーションにより細胞膜を破砕し、スクロースクッション法により細胞膜画分を調製した。同様に、肝臓および腎臓を単離し、ポッター型ホモジナイザーでホモジナイズ後に同様に細胞膜画分を調製した。
得られらた各細胞膜画分を用いて、標的トランスポーターの特異的ペプチドを指標に定量条件を確立した。
他方、現在までに、イリノテカン曝露により我々の既報と同様に、重篤な下痢症状が確認されており、当該ラットの各組織中の標的トランスポーターの発現量は、コントロール群と比べ大きく変動しているものが確認された。
現在、本実験としてイリノテカン曝露群およびコントロール群を作成し、評価を行っており、2023年度中には学会報告及び論文投稿を予定している。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2019-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)