ニュージーランド人と日本人の比較による新規尿酸遺伝要因の探索・同定と分子機能解析
【研究キーワード】
尿酸 / 高尿酸血症 / 痛風 / GWAS / 国際共同研究
【研究成果の概要】
本国際共同研究は、血清尿酸値や尿酸関連疾患リスクに影響する遺伝要因の探索・同定を目的とした臨床遺伝学的解析に加え、新たに見出されることが期待される尿酸輸送体(候補)の分子機能解析にも取り組むことを視野に入れた2.5年計画(2021~2023年度)である。その初年度にあたる2021年度においては、本課題における海外共同研究者であるTony R. Merriman博士との精力的な共同研究を展開し、血清尿酸値に関する人種横断型のメタアナリシス(Global gout project と命名)」に共同で取り組んだ。その成果の一部については、2022年度中の論文投稿を目指し、現在、共同で原稿執筆を進めている。また、Tony R. Merriman博士をグループ共同著者とする原著論文「Coffee Consumption Reduces Gout Risk Independently of Serum Uric Acid Levels: Mendelian Randomization Analyses Across Ancestry Populations」をアメリカリウマチ学会の機関誌であるACR Open Rheumatology誌に発表することにも成功した。すなわち、「コーヒーを飲む」習慣に関連するゲノムワイド関連解析(GWAS)の結果をもとに、(1)日本人最大規模の血清尿酸値のGWAS結果と(2)医師が痛風と診断した症例を対象とした日本人最大規模の痛風のGWAS結果とについて、それぞれメンデルランダム化解析を行った結果、日本人で初めて、「コーヒーを飲む」という習慣が、血清尿酸値の変動には無関係に「痛風の発症リスクを軽減すること」を見出した。
【研究代表者】
松尾 洋孝 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 分子生体制御学 教授
(Kakenデータベース) 【研究分担者】 |
関根 舞 | 東京薬科大学 | 薬学部 | 助教 | (Kakenデータベース) |
豊田 優 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 | 分子生体制御学 | 助教 | (Kakenデータベース) |
宮田 大資 | 東京大学 | 医学部附属病院 | 助教 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2021-10-07 - 2024-03-31
【配分額】19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)