代議制民主主義のガバナンスの国際比較研究
【研究キーワード】
代議制民主主義 / FAUI / Well-Being / 政治学 / NPC / NFP / ガバナンス / 国際比較
【研究成果の概要】
令和3年度は、本研究課題で実施した自治体関係者に対する調査データを用いて、当初計画を超えてFAUI研究の成果であるNPC首長のタイプが市民のWell-Beingにどのような効果をもたらすのかを実証的に明らかにした。具体的には、Well-Beingを五つの次元(safety and security、health、wealth、convenience、amenity)に分けて各々の次元をもたらす社会経済的要因を抽出して関連性を解明した。これらの作業を通して従来のFAUI研究とAmenity研究を融合して、新たなWell-Being研究にパラダイムシフトすることを目指した。これら研究代表者及び研究分担者の研究成果をSpringerが刊行する国際学術誌等に投稿し、研究代表者による国際共著論文や研究分担者による論文が査読付論文として刊行された。さらに、シカゴ大学のClark教授を交えた国際カンファレンスを共同開催し、研究代表者及び研究分担者の全員が報告して活発な討議を行なった。またソウル大学行政学大学院(GSPA)のIm教授やKim教授(韓国地方分権委員会委員長)達と国際カンファレンスを共同開催し、本研究課題側とGSPA側の双方から多くの報告を行ない、自治体ガバナンスの比較について熱心な議論を交わした。さらに、韓国選挙学会及び台湾国立政治大学とのアジア選挙研究国際シンポジウム(AES)を共同開催するとともに、当初計画を超えて延世大学行政学大学院と国際シンポジウムを共同開催して、双方の研究者による報告と質疑応答を行なった。これらを通して、研究代表者がこれまで培ってきた米国や韓国、台湾の研究者とのネットワークに日本の若手研究者を組み入れ、彼らが査読付き国際学術誌掲載論文を刊行することをもう一人のメンターである飯田と共に指導し、当初計画を超える成果を挙げている。
【研究代表者】