遺伝的背景の違いを利用した新規尿酸輸送体の探索:チェコ共和国との国際共同研究
【研究キーワード】
尿酸 / 遺伝子多型 / トランスポーター / 人種差 / 国際共同研究
【研究成果の概要】
尿酸トランスポーターに関する国際共同研究の結果、1)痛風患者および高尿酸血症患者に機能低下を伴うABCG2の新たな遺伝子変異が存在すること、2)ゲノムワイド関連解析により、高尿酸血症の各病型分類特有の遺伝子多型や、無症候性高尿酸血症から痛風の発症に関連する遺伝子多型が多数存在すること、3)家族性若年性高尿酸血症・痛風と関連する遺伝子変異としてABCG2の機能欠損型変異が存在すること、4)臨床診断された痛風に関するゲノムワイドメタ解析により、痛風の発症に関連する新規4遺伝子座を見出すとともに、ABCG2・ALDH2の2つの遺伝子が適応進化の主な対象となっていたこと、などを見出すことができた。
【研究の社会的意義】
本国際共同研究で得られた研究成果は、痛風、高尿酸血症をはじめとするさまざまな尿酸関連疾患の予防・治療戦略の立案に役立つことが期待される。例えば、より精度の高い遺伝子診断による各種疾患のリスク予測などに貢献しうるものであり、今後、応用研究や社会実装も見据えた研究のさらなる発展が期待される。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
市田 公美 | 東京薬科大学 | 薬学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
松尾 洋孝 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 | 分子生体制御学 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
豊田 優 | 東京大学 | 医学部附属病院 | 届出研究員 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2018-10-09 - 2021-03-31
【配分額】17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)