住まいでの個別化予防に向けた血圧予測AIに関する研究
【研究キーワード】
血圧 / 循環器疾患 / 人工知能 / 個別化予防 / 住宅
【研究成果の概要】
■実績
2021年度は当該調査に関する生命倫理審査の許可を得て、冬季に血圧とともに、環境センサーによる温湿度データやウェアラブルセンサーによるパーソナルデータ(皮膚温・活動量・脈拍・呼吸数・睡眠の質等)、個人属性や生活習慣に関するアンケートの取得を行った。調査の実施にあたっては、調査協力者に集会場に参集していただき、調査目的や測定機器の使い方を始めとする説明を行い、同意を得た上で進めている。建築学と医学の連携調査事業の中で、共同研究機関である他大学の協力を得ながら、最終的には30名ほどの実生活場面での測定を完了することができた。現在は取得したデータの整理を進めている段階であり、2022年度以降の分析に向けた下準備に取り掛かっている。併せて今後構築するAIモデルに関する知見を収集するため、AI関連分野の研究者に対して、現在AI活用のために利用可能なソフトウェアとその特徴、適用すべきアルゴリズム(ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク)等のヒアリングを実施した。
■意義
本研究課題は、これからの医療の姿である「Preventive(予防主体), Personalized(個別化)and Predictive(予測可能)Medicine(PPPM)」の実現に向けて、人が最も長時間を過ごしパーソナルデータの宝庫である「住まい」をデータ集積の基盤として活用するための基礎調査である。客観的に測定した住環境データやパーソナルデータから、循環器疾患の強力な予測因子となる「血圧」をAIによって予測するという構想であり、社会実装も可能なエビデンスの蓄積に繋がることを期待している。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2021-04-01 - 2026-03-31
【配分額】4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)