ポジトロン断層法による高感度内皮機能評価法の確立と新しい動脈硬化早期発見診断法の確立
【研究分野】内科学一般
【研究キーワード】
内皮細胞 / 一酸化炭素 / 一酸化窒素合成酵素 / ポジトロン断層法 / 動脈硬化症 / カルシウムイオノフォア / TGF-β / 一酸化窒素 / カルシウム
【研究成果の概要】
高血圧症、糖尿病、高脂血症等の成人病による血管合併症の早期発見は臨床上極めて重要な課題である。これまで、動脈硬化症の臨床診断法は、動脈硬化病変がかなり進展した段階で初めて検出される点、手法によっては侵襲性がかなり高い点等の数多くの問題点を有している。そこで本研究は、動脈硬化病変の早期異常としてNO合成酵素(NOS)活性の低下に注目し、最近新しい核医学診断法として脚光を浴びているポジトロン断層法(PET)によるNOS活性の評価という新しいアプローチにより、動脈硬化病変の早期診断法の開発を目指すものである。
本研究により、
1.NOS阻害剤L-NAMEの^3H及び^<11>Cによる標識化に成功した。
2.^3H-L-NAMEを用いて、培養内度細胞へのL-NAMEの取り込みが、NOS活性を亢進させる血清刺激、TGF-β添力加により有意に増加することが明らかになった。
3.^3C-L-NAMEをトレーサーとして、培養内皮細胞のin vitro PETイメージングが可能であることが示された。
4.カルシウムイオノフォアであるイオノマイシンの添加により、^<11>C-L-NAMEの取り込みの添加をPETイメージングとして検出することが出来た。
今後、PETを用いた生体血管の内皮機能の評価の実現のためには、更に代謝を受けにくいしNAME関連化合物の探索とそのポジトロン核種による標識化が必要であると考えられた。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
塚田 秀夫 | 浜松ホトニクス株式会社 | 中央研究所 | 専任部員 |
西村 伸太郎 | 藤沢薬品工業株式会社 | 基盤技術研究室 | 主任研究員 |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】1998 - 1999
【配分額】11,400千円 (直接経費: 11,400千円)