酵母に発現させた3重らせん型ランダムペプチドライブラリからの創薬リードの探索
【研究キーワード】
3重らせんペプチド / コラーゲン / スクリーニング / ペプチド創薬 / 生物活性ペプチド / 3重らせん型ペプチド / ランダムライブラリ
【研究成果の概要】
ペプチドは標的分子に対して高い親和性と特異性で結合することができる。3重らせんペプチドはプロテアーゼによる分解に強く抵抗し、血管内投与後にも特定の臓器に集積することなく排泄される。したがって、生物活性を有する3重らせんペプチドは医薬品リードとして有望である。生物活性を有するペプチドを探索するための有力な一つの方法として、ランダムな配列を有するペプチドのライブラリを構築することが挙げられる。申請者はこれまでに3重らせんペプチドのランダムライブラリを構築した。さらに、そこからタンパク質に結合するペプチドを選択する手法を確立した。
これまでに数種類のコラーゲン結合性タンパク質(PEDF,HSP47,von Willebrand因子)に対して結合するペプチドの選択を行ない、複数の新規の結合ペプチドを取得した。これらに関しては酵母内で標的に対する結合の再現性を確認した。それとともに、該当配列を有するペプチドを化学合成し、in vitroでそれらの結合親和性と特異性を評価した。その結果、コラーゲン上に存在する天然の結合配列よりも高い標的特異性を有するペプチドが取得されたことが示唆された。さらに、これまでに結合ペプチドのセレクションが未実施であったその他のコラーゲン結合性タンパク質に対しても、これまでと同様のセレクションを行った。その結果、その内のいくつかのタンパク質で新規の結合ペプチドの候補を得ることができた。
一方でコラーゲン様3重らせんと類似の構造を認識するタンパク質複数種に対して結合する3重らせんペプチドの探索に挑戦したが、これらは取得することができなかった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
小出 隆規 | 早稲田大学 | 理工学術院 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)