Cre/Pseudo loxP系による形質転換動物作出法の開発と利用
【研究分野】基礎獣医学・基礎畜産学
【研究キーワード】
Cre / Pseudo loxP / loxP / トランスジェニックマウス / DNA顕微注入 / 遺伝子導入 / トランスジェニック / マウス / loxp / Cre酵素 / Pseudoloxp / psedoloxp / CAG
【研究成果の概要】
生殖系列に遺伝子を導入する際に利用されるDNA顕微注入法は、DNAの注入が前核でのDNA複製の開始が後に行われた場合、生産されたTg個体にはしばしばモザイクとなる。もし、外来遺伝子を保有する細胞が生殖細胞に分化していないと、外来遺伝子は子孫へ伝達されないためTg動物は一代限りのモザイクTg動物となる。DNA顕微注入法を利用してモザイクTg動物が作出されないように外来遺伝子を宿主ゲノムのpseduolox部位に組み込ませるためには、前核期胚でDNA複製前に注入したCre遺伝子の発現があり、この酵素の作用により外来pseudoloxp部位をもつ遺伝子と宿主ゲノム内のpsedoloxp部位との間で組み換えが起こることである。そこで、1)前核に注入したCre発現ベクターと両側にpseudoloxp部位をもつLaxZプラスミドを前核に注入したところ、DNAの複製前にCre酵素の発現とpseudoloxp部位での組み換えが生じたことが確認された。2)前核期に注入したCre酵素が発現し、宿主ゲノム内に存在するpseddoxp部位を認識して組み換えを起こすかを検証した。CMV/loxP/CAT/loxP/LacZ遺伝子が導入されたTgマウス(大阪大学医学部宮崎純一教授より供与)を通常のマウスと交配して採取した受精卵にDNA顕微注入法によりCAG/Cre発現ベクターを注入し、体外で桑実胚あるいは胚盤胞まで発生させた結果、DNA複製前で組み換えに組み換えが起ることが判明し、さらに、内在loxp部位で高い頻度で組み換えの起ることを見い出した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
内藤 邦彦 | 東京大学 | 大学院・農学生命科学研究科 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2002 - 2003
【配分額】14,700千円 (直接経費: 14,700千円)