再生医療を革新的に効率化する機能性バイオ界面の創製
【研究キーワード】
再生医療 / 細胞組織 / 機能性界面 / 温度応答性 / 組織工学 / 温度応答性高分子 / バイオ界面 / 細胞分離 / 温度応答性界面 / 機能性インターフェイス / バイオセパレーション / バイオマテリアル
【研究成果の概要】
本研究は、再生医療に用いる細胞組織を作製するための機能性バイオインターフェイスの開発を目的としている。
令和三年度は、温度応答性高分子であるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAAm)に細胞認識ペプチドを導入したバイオインターフェイスによる細胞分離の機能開発および細胞組織を作製する研究を推進した。
下層にペプチド結合部位としてpoly(2-hydroxyethyl methacrylate-co-propargyl acrylate) (poly(HEMA- co -PgA))、上層に温度応答性部位としてpoly(NIPAAm-co-HEMA)を有するブロックコポリマーをガラス基板に修飾した。この高分子に血管内皮細胞選択的な接着活性を示すArg-Glu-Asp-Val (REDV)ペプチドを導入した。作製したガラス基板をペトリディッシュに固定化し、モデル細胞として血管を構成するヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)、ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)、大動脈平滑筋細胞(AoSMC)を37℃で播種したところ、HUVECのみが接着した。さらに温度を20℃に下げることで接着したHUVECを回収することができた。この特性を利用して、温度変化だけでHUVECの分離を達成することができた。
また、PNIPAAm修飾基板を用いた間葉系幹細胞組織の作製に着手している。細胞播種密度やタンパク質吸着量を適切に制御することで効率的に細胞組織を作製することができた。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
綾野 絵理 | 慶應義塾大学 | 薬学部(芝共立) | 研究員 | (Kakenデータベース) |
金澤 秀子 | 慶應義塾大学 | 薬学部(芝共立) | 特任教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2023-03-31
【配分額】17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)