海洋生態系と太陽を繋ぐ新しい光エネルギーフローモデルの構築
【研究分野】環境動態解析
【研究キーワード】
海洋微生物 / ロドプシン / 微生物生態 / 光エネルギー / 海洋細菌 / 海洋生態 / 細菌 / ゲノム
【研究成果の概要】
本研究では、ゲノムやメタゲノムデータ解析を通して、以下の成果を挙げた。
1. PR遺伝子を持つ海洋細菌の光適応戦略を明らかにした。2. 海洋細菌から見つかったNa+やCl-輸送型ロドプシンの立体構造解析から、イオン輸送機構を明らかにした。3. 様々な環境に存在する未知微生物型ロドプシンを見出し、その機能を明らかにした。
【研究の社会的意義】
地球表層の約7割を占める海洋で、どのような生物が、どのような機構を用いて太陽から光エネルギーを受容しているのか?一般的には、海洋表層に生息する植物プランクトンが光合成により光エネルギーを利用していると答えるのが常識である。しかしながら、近年の遺伝子解析手法の発展に伴い多くの海洋細菌がロドプシンを用いて太陽光からエネルギーを受け取っていることが分かってきた。本研究では、生態系を支えるエネルギー基盤である太陽光が、ロドプシンを通してどのように海洋生態系に流れ込むのかを明らかにするため、海洋細菌の持つロドプシンの網羅的探索および機能解析を実施し、複数の新規ロドプシンの機能を明らかにした。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2015-04-01 - 2019-03-31
【配分額】10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)