インスリンシグナルが嗅上皮障害後の再生過程に与える影響の検討
【研究分野】耳鼻咽喉科学
【研究キーワード】
嗅覚 / インスリン / 嗅上皮 / 細胞死 / 脳・神経 / 生理学 / 臨床
【研究成果の概要】
嗅上皮障害後に新生する嗅細胞の分化・成熟過程にインスリンシグナルがどのような影響を及ぼすのかを検討した。その結果インスリンが欠乏した糖尿病マウスでは、嗅上皮障害後の再生が遅延することを明らかになった。障害後に新生した嗅細胞はインスリンシグナルに依存して分化、成熟するが、特に障害後8-13日目のインスリンシグナルが嗅上皮の修復に重要であった。今後、嗅上皮障害患者に対するインスリン点鼻投与による治療法の開発が期待される。
【研究の社会的意義】
嗅上皮障害後の再生過程に、インスリンシグナルが重要な役割を果たしていることが明らかになれば、嗅上皮障害患者に対する治療法の開発が期待できる。インスリン点鼻投与によって、新生した未熟な嗅神経を効率的に成熟嗅細胞に分化させることができると予想する。本研究は、嗅覚障害患者に対するインスリン点鼻補充療法の臨床応用へと展開するための基盤研究となる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
近藤 健二 | 東京大学 | 医学部附属病院 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)