アトピー性皮膚炎における、神経ペプチドのin vivoにおける関与の検討
【研究分野】皮膚科学
【研究キーワード】
皮膚生理学 / ストレス / アトピー性皮膚炎 / 接触皮膚炎 / マウス / 接着分子 / サブスタンスP
【研究成果の概要】
1年目にはアトピー性皮膚炎病変部皮膚でのストレス誘発性神経伝達物質であるサブスタンスPと発現の解析とアトピー性皮膚炎由来末梢血単核球におけるNEPの発現の検討を行った。結果、サブスタンスPはアトピー性皮膚炎の皮疹部と末梢血単核球に多く存在し、アトピー性皮膚炎を増悪する因子であることを確認した。2年目は、サブスタンスP誘導性皮膚炎症のin vivoにおける解析を行った。接触皮膚炎マウスにストレス(振動と低周波)を9日間加えて検討した結果、ストレスを加えたマウスにはサブスタンスP、エオタキシン、IFN、TNF、IL-6、IL-4などを介して接触皮膚炎を増強した。さらに、このストレスは接着分子の中でL-selectinを介して皮膚炎症を増強することも確認できた。以上よりアトピー性皮膚炎の増悪因子であるストレス、サブスタンスP、接着分子のL-selectinなどが治療のターゲットとして考えられた。
【研究代表者】