組織レベルの固定化の意義の再検証~古い記憶制御に対する海馬の役割の解析~
【研究分野】神経生理学・神経科学一般
【研究キーワード】
脳・神経 / 神経科学 / 記憶制御 / 海馬 / 記憶固定化 / 記憶再固定化 / 行動学 / 記憶 / 固定化 / 想起
【研究成果の概要】
記憶固定化の意義として、「組織レベルの固定化 = 海馬非依存的記憶への変化」と考えられている。本課題では、我々が開発した恐怖条件付け文脈課題をベースにした解析系を用いて、他グループの知見を再現しつつ、「古い記憶」の性状を解析し、「組織レベルの固定化」の意義を再考し、「古い記憶」制御に対する海馬の役割を再検証した。その結果、古い恐怖記憶を長く想起させると海馬が活性化され、より正確な記憶が想起され、海馬依存性が高まることが強く示唆された。以上より、組織レベルの固定化が完了した古い記憶の場合、短い想起時間では海馬は活性化されず、海馬が活性化され、正確な記憶が想起されるまでに時間を要すると考察した。
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的萌芽研究
【研究期間】2014-04-01 - 2016-03-31
【配分額】3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)