ハイギョとサメ、ヌタウナギの染色体からマイクロ染色体の起源を探る
【研究分野】進化生物学
【研究キーワード】
脊椎動物 / 染色体 / 核型進化 / テンジクザメ / 性染色体 / FISH / マイクロ染色体 / イヌザメ / 軟骨魚類 / テンジクザメ目 / ジンベエザメ / 細胞培養 / 染色体解析 / 染色体地図
【研究成果の概要】
昨年度では、軟骨魚類種4種(イヌザメ、テンジクザメ、ジンベエザメ、トラフザメ)それぞれ雄雌3個体以上から培養細胞を作出し、得られた細胞から染色体標本を作製し核型解析を行った結果、イヌザメとその近縁種であるテンジクザメにおいてXY性染色体を同定することに成功した。しかしながら、ジンベエザメとトラフザメの2種では雄雌1個体ずつのみでしか良好な培養細胞が作出できなかったため、性染色体の同定には至っていなかった。そこで、この2種について細胞培養における実験条件の再検討を行った。その結果、雄雌各3個体から良好な染色体中期像が得られたが、ジンベエザメとトラフザメ2種ともに雄雌間で異なる染色体対は観察されなかったことから、これらの種ではイヌザメやテンジクザメと異なり、性染色体は分化していないことが明らかとなった。したがって、イヌザメとテンジクザメY染色体の矮小化は、テンジクザメ属の共通祖先で生じたことが示唆された。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2017-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)