肝細胞がんの多様性・変幻性におけるMT1-MMP依存性分子経路の解析
【研究分野】腫瘍生物学
【研究キーワード】
肝臓がん / がん幹細胞 / がんの増殖・浸潤・転移 / MT1-MMP / HIF-1 / Mint3 / EpCAM / CD90 / 肝細胞がん / ラミニン / がん微小環境 / EphA2 / HIF / Invasion / 膜型マトリックスメタロプロテアーゼ / 浸潤転移 / 肝臓 / がん / 浸潤・転移 / 悪性化
【研究成果の概要】
がんは多様な性質を持つがん細胞から構成されており、治療への感受性も細胞ごとに異なる。がんにはがん幹細胞が存在するとされており、そこから実際のがん細胞が生じる。従って、がんの理解にはがん幹細胞を理解することが不可欠である。
ヒト肝臓がんではEpCAM陽性とCD90陽性の異なるタイプのがん幹細胞が知られており、両タイプの相違は造腫瘍性や浸潤・転移などの病態に反映される。本研究ではがんの悪性形質を制御する膜型マトリックスメタロプロテアーゼ(MT1-MMP)と本分子により駆動される分子経路の要となる分子の発現と機能を二つのタイプのがん幹細胞で発現していることを確認した。
【研究の社会的意義】
肝臓がん幹細胞としてEpCAM陽性タイプの細胞とCD90陽性タイプの存在が知られており、これら細胞の特徴は肝がんの臨床像に反映される。悪性化を促進する膜型プロテアーゼ(MT1-MMP)とそれによって駆動される分子経路をそれぞれのタイプの幹細胞での発現と働きを明らかにした。その結果、新しい腫瘍マーカーや治療法の開発につながる知見が得られた。
【研究代表者】