Discovery Sagaサイレントキーワード俯瞰

皮膚 / 再生 / 胎仔 / 創傷 / 再生医療 / レーザーマイクロダイセクション / マイクロアレイ

哺乳類の胎仔の皮膚に実験的に傷をつけても、胎生期のある時期までは傷は素早く、そして瘢痕を残すことなく治癒し、皮膚は完全に元通りに再生する。われわれは、胎生13日までのマウス胎仔の皮膚に創傷を作成しても完全に再生するが、胎生14日以降の胎仔は再生せず傷跡を残すことを発見した。これをもとに、組織切片からレーザーマイクロダイセクションを用いて、胎生１３日と１５日の創傷部の表皮、真皮別にRNAを採取して、正常皮膚と比較することで、胎仔皮膚再生のメカニズムに迫った。

関節軟骨 / 変形性関節症 / FGF18 / レーザーマイクロダイセクション / Fgf18 / Timp1 / マイクロアレイ / 再生医療

関節軟骨で成長板軟骨に比して発現が大きい遺伝子を多数同定した。それらのうち、Fgf18は軟骨マトリクス分解酵素を阻害する作用を持つTimp1の発現を亢進させ、関節軟骨を保護する事を見出した。
また、凍結切片からlaser microdissection(LMD)により関節軟骨の微小領域のサンプリングを行い、次世代シークエンサーを用いて遺伝子発現解析を行う一連の手法を確立した。関節軟骨は数層から成るが、この方法によって、各層毎の遺伝子発現の違いを調べた。

【研究分担者】
久保田義顕	慶應義塾大学	医学部	教授	(Kakenデータベース)
林瑠加	慶應義塾大学	医学部	助教	(Kakenデータベース)
荒牧典子	慶應義塾大学	医学部	講師	(Kakenデータベース)

【研究分担者】
大島寧	東京大学	医学部附属病院	講師	(Kakenデータベース)
乾洋	東京大学	医学部附属病院	助教	(Kakenデータベース)
中川匠	帝京大学	医学部附属病院	教授	(Kakenデータベース)